サービスを提供する立場で、理不尽な要求をする客にうんざりしたことはないだろうか?あるいは、サービスを受ける立場で、そんな客、そんな場面に出くわしたことはないだろうか。
今の日本のサービス業では、サービスを提供する側の立場が、圧倒的に弱い。理不尽な要求をする客の振る舞いが許されてしまっている。いや、許してしまっているといった方がいいかもしれない。本来、おもてなしの心とは、まず客を思いやる気持ちがあり、客もその厚意を感じて感謝する、互いに心地よくなるための心遣いであったはずなのに。
欧米では、理不尽な、過剰なサービスを要求する客を、うちの客ではないよと、当たり前のように店が拒否する。店から追い出す。ブラックな客、モンスターな客に媚びない、迎合しない。サービスを提供する、支払いを受ける側と、サービスを受ける、対価を支払う側が、対等な関係であると理解されている。
対等な関係とは言い難い今の日本の状況、卵が先か、鶏が先か。今の日本の店と客との上下関係は、どちらが作ってしまったのか。客が理不尽な、傍若無人な振る舞いをしても、反論したり、拒否してこなかった店側。そのためそれに慣れてしまい、好き勝手言っても、やってもいいと勘違いしてしまった客側。どっちもどっちだ。
本来おもてなしが、互いが心地よくなるための心遣いであったことを考えると、今の不平等な客とサービス提供者の関係は、その精神とは真逆だ。墓参のため訪れた杜の都、某ホテルでの一夜。ふと2020年東京オリンピックのキャッチフレーズ「おもてなし」に思いをめぐらす。日本のおもてなしは、はたして大丈夫かなと。
おもてなしとは、ホスピタリティの心。暖炉は、その炎ひとつで、明かりを、暖かみを、そして癒しを与えてくれる。寒い冬の夜、最高、最強のおもてなし。

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